茶と金継ぎ
アイデンティティの金継ぎと合わせ、パッケージは茶道具をイメージしてデザインしました。
金継ぎの歴史には日本のお茶文化が深く関わっています。金継ぎの起源については諸説ありますが、室町時代に茶の湯文化が普及し、茶道具は武勲をあげた家臣への褒美として与えられるなど、特別なものとして扱われていました。そんな大切な茶道具が壊れてしまった際、修繕方法として生まれたのが金継ぎの技術でした。
ジュエリーボックスは、大衆向けの薄茶を収めるための茶器 “棗” をモチーフにしています。棗の中でも円筒状で面取りがされておらず、蓋と胴の合わせ目が中心あたりにあるものを中次(なかつぎ)と呼びます。
日本文化や伝統工芸をより身近に感じてほしいという思いからこの形を選びました。
ジュエリーボックスを包む外装は仕覆(しふく)と呼ばれる、茶道具を入れるための袋をモチーフにしています。茶道具を守り、茶人が道具を大切に思う気持ちが表されているそうです。
これらのパッケージも、ジュエリーと共に作品の一部です。実際に茶筒として抹茶を入れていただいたり、小物入れや巾着としてお使いください。