変わってしまった自分の形

 
自らの足で歩み始めてしばらくが経った


かつての友人の中にいる自分は
どんな人間として記憶されているのだろうか

そんな風に、時折ある地点での自分を思い出そうとする

周りの環境が、交わす会話が変わり、
あの頃とは違う自分が蓄積されていく


純粋に遠い先を想像し、
ただその瞬間を生きる


今はもう、そうすることが出来なくなってしまった

想像通りにはいかないことばかりで、
遠い先だと思っていたことは
この瞬間の延長線上にあることを知った

そんな考えが時々身動きを取れなくする

理想と現実がかけ離れ、
自分の形さえ変わっていってしまう

ついに元の形は思い出せず、
朧げにしか映らない過去ばかりが美しい


多くの人との関わりの中で
"こんな風に生きられたら"
と思う人に出会うことがある

想いを帆に
錘(おもり)を碇(いかり)に変えて
自由に、それでも確かな方へと進んでいく

変わってしまったものは
自分を前に進めてくれるもの

無垢なあの頃はそれを携えていなかっただけ
ただ、軽やかだった

今は自分で帆を張ることが
碇を下ろすことができる

形を変えて私は自由に進んでいく